不動産情報サービスのアットホーム(東京・大田)が取りまとめた3月の賃貸マンション平均募集家賃は、東京23区のファミリー向き(50～70平方メートル)が前月に比べ0.7％安い22万386円だった。下落は2ヶ月連続となる。一方、シングル(30平方メートル以下)やカップル(30～50平方メートル)向きは、調査を開始した2015年1月以降で最高値となった。調査は主要都市13ヵ所の賃貸マンションを対象に、月額の募集家賃(賃料・管理費・共益費などを含む)を面積規模別に集計した。

東京23区では、ファミリー向きや大型ファミリー向き(70平方メートル超)それぞれ２ヶ月連続で下落した。募集物件で都心部の高額エリアのシェアが下がったことを映した。支払い能力の高い「パワーカップル」などの高家賃物件の成約が都心部で増加した結果、集計対象として家賃水準が相対的に低いエリアのシェアが増えた。一方、シングル向きが前月に比べ1.1％高い9万2937円、カップル向きは1.3％高い14万8273円となり、それぞれ15年1月以降で最高値となった。新型コロナウイルスが第5類に移行して以降の家族規模でない東京への人流回帰を映した。

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