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最高裁初判断!管理組合に賠償責任

2026.01.25

分譲マンションの共用部の不具合で生じた居室の漏水被害について、管理組合に損害賠償を求められるかが争われた2件の訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は22日、管理組合が賠償責任を負うとする判断を初めて示した。裁判官5人全員一致の意見。

管理組合に対する請求を認めなかった東京高裁判決を破棄し、賠償額の算定などのため審理を差し戻した。老朽マンションの増加が社会問題となる中、共用部の不具合が原因で区分所有者に損害が生じた場合の責任の考え方を示した司法判断といえ、同種事案に影響を与えそうだ。原告はいずれも築30年以上の分譲マンションの区分所有者。共用部の外壁の管理に瑕疵(かし)があり、亀裂や隙間から部屋に水が漏れ出し、被害を受けたなどとして管理組合などに損害賠償を求めていた。裁判では管理組合が民法上の賠償責任を負う「占有者」に当たるかが争われた。

第1小法廷はまず、区分所有法は管理組合についてマンション管理のため全ての区分所有者でつくる団体と定め、共用部の管理内容は集会で決めるなどと規定されている点を踏まえれば、「特段の事情がない限り、共用部の管理の瑕疵による損害の発生を防止すべき地位にある」と指摘した。その上で所有者から管理費を徴収しており、管理の瑕疵で損害が生じた場合は管理組合の財産で賠償するのが「区分所有者の通常の意思に沿い、損害を受けた人の保護にも資する」として、管理組合が占有者に当たると結論付けた。高裁判決は共用部の占有者は管理組合ではなく各部屋の所有者全員と認定していた。そのため上告審で原告側は、被害回復のため所有者全員に訴えを起こすのは事実上不可能と主張。高裁判決が維持されれば「所有者の被害回復の道を閉ざす結果となる」と訴えていた。これに対して管理組合側は「管理組合に責任があるとされれば、管理のための資金は枯渇し、必要な修繕工事が困難になる」などと反論していた。共用部の不具合を原因とするトラブルは老化マンションで起こりやすい。国土交通省によると、築40年以上のマンションの戸数は2024年末で148万戸あり、20年後には約3倍の482万戸に増える見通しだ。

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