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就職早々に「億ション」購入!

2025.08.16

金融機関に勤める20代の男性が入社2年目に買ったのは1億円超のマンションだった。「マンションの家賃が高くてもったいない。思い切って購入した」。購入したのは都内の1LDKのマンション。5000万円超のローンを組むことになったが、返済期間を約40年と長くできたため苦にはならなかった。「すぐ含み益になり資産形成の観点からも良かった」と語る。

就職してすぐ住宅を購入する若者が増えている。投資が目的ではない。家賃が高騰し、賃料を払うくらいならマンションを買って住む方が節約になるとの考えからだ。リクルートの調査によると、首都圏の新築マンションの購入者に占める20代の割合は2024年に16.3%だった。10年前よりも4ポイント近く増えた。若者全体(34歳以下)で5割に迫る。

日本経済新聞の調査では24年度の主要企業の平均初任給は21年度比8.8%上がった。一般労働者の平均賃金の伸び率を上回る。20代の年収は増えつつあるが、都心などのマンション価格の高騰はその上を行く。若者は背伸びして住宅に手を伸ばしている。20代の年収に対する新築マンション価格は23年、10倍近くになった。00年の約8倍よりも大幅に高まった。借金も増えている。20代の抱える負債残高(2人以上世帯、負債ゼロ含む平均額)は24年に1250万円と1990年の10倍に膨らんだ。内訳は「住宅・土地のため」が最多だ。背景には不動産価格が上がり続けることへの若者の恐怖がある。住宅金融支援機構によれば20代が住宅を買う理由のうち結婚の次に多いのが「家賃が高い」で3割を占める。不動産経済研究所によると、91年度に6000万円を超えていた首都圏のマンション平均価格は00年度に約4000万円まで下がった。早くから自宅を持つことは安定した生活につながる一方、若者の動きには危うさも潜む。

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