【東京23区】28カ月連続、カップル向け家賃最高!
2025.05.03

不動産情報サービスのアットホーム(東京・大田)が22日に発表した3月の東京23区の賃貸マンション平均募集家賃は、カップル向け物件が前月比1%高い16万3554円だった。集計を始めた2015年1月以来の最高値を28カ月連続で更新した。カップル向け物件は需要が引き締まった状態が続いており、入居者の入れ替わりなどに伴って家賃を引き上げる動きが広がった。
家族向け(専有面積50平方メートル超~70平方メートル以下)、カップル向け(30平方メートル超~50平方メートル以下)、シングル向け(30平方メートル以下)といった面積別に平均家賃を集計した。管理費や共益費なども金額に含む。カップル向けの前年同月比の上昇率は10.3%だった。入居者が変わるタイミングで家賃を引き上げるオーナーが多かった。家賃動向を分析するアットホームラボ(東京・千代田)の磐前淳子執行役員は「3月は転勤に伴う社会人の需要が多く、カップル向け物件の引き合いが強かった」と話す。人手不足による引っ越し料金の高騰も影響している。「高額の料金支払いを敬遠して引っ越しを手控える入居者が増えており、人気の物件ほど空きが出ずに取り合いになりやすい」(磐前氏)。キャンセル待ちが発生する物件も多いといい、オーナーは強気の賃料を設定しやすい。カップル層以外からの需要も家賃相場を押し上げる。広めの部屋に住みたい単身者などのニーズが集中し、カップル向けは家賃が上がりやすい。主要13エリアのうち広島市以外の12エリアで前年同月を上回り、10エリアで最高値を更新した。