【Z世代】住宅ローン35年超!「フラット50」2.6倍!
2025.01.25

Z世代の価値観が返済まで35年以内という住宅ローンの常識を変えつつある。一定の条件を満たす住宅を対象に最長50年まで融資する「フラット50」は30歳未満の2024年の申請数が719件と、前年の2.6倍になった。住宅価格の高騰に加え、趣味なども重視するZ世代ならではの考え方が背景にある。
フラット50は、国が定めた基準を満たす長期優良住宅を対象に固定金利で最長50年まで融資する商品だ。住宅金融支援機構によると、世代別の利用割合は30歳未満が4割弱で、30代に続いて2番目に多い。フラット50の利用者の増加は、最長35年まで融資する「フラット35」との金利差が縮小したことが主因だが、変動金利型でも若年層を中心に超長期の住宅ローンが伸びているという。若者の持ち家志向は強まっている。総務省の23年の家計調査によると、世帯主の年齢が29歳以下の2人以上世帯の持ち家率は23年に35.2%と、過去最高となった。
23年に住信SBIネット銀行がネット銀で初めて取り扱いを始め、24年に楽天銀行も提供し始めた。地銀でも、もともと普及している九州・沖縄に加え、東北でも広がりを見せているという。金融機関にとっても利点がある。住宅ローンは金融商品のなかでも貸倒率が比較的低い。借入期間が長いほど利ざやを稼げる余地が生まれ、顧客との接点も長期に及ぶ。