【10月東京地区】マンション建築費微減
2024.11.11
建築物価調査会(東京・中央)が8日発表した10月の東京地区の建築費指数によると、マンションの建築費が前月比0.1%減とわずかに下回った。建築資材として使う鋼材の価格が需要の弱さから下がっており、建築費全体を下押しした。マンション(鉄筋コンクリート造)の指数(速報値、2015年=100)は10月に133.9と、前月の134.0から小幅に低下した。内訳では主部材に使う鉄筋の値下がりが寄与した。建設工事が人手不足などで中小案件を中心に滞っており、鉄筋に使う異形棒鋼の価格は弱含んでいる。オフィスビル(鉄骨造)や工場(同)の指数もわずかに低下した。異形棒鋼と同様に、鉄骨造の建物で柱や梁(はり)に使うH形鋼も値下がりしている。住宅(木造)は前月比横ばいだった。もっとも、長い目でみれば人手不足による人件費高や資材高がコストを押し上げており、マンションなどの建築費指数は過去最高の水準圏にある。