【23区】カップル向け賃貸7.4%高
2024.09.01
2人暮らしを想定したマンションの賃料が上がっている。7月の東京23区の平均は20ヶ月連続で最高を更新した。住宅価格が高騰し、若い子育て世帯が購入資金をためるために多少手狭でも入居している。人気の間取りの1LDKは供給市場の半分を占めるようになった。
不動産情報サービスのアットホーム(東京・大田)が28日発表した7月の賃貸マンション平均募集賃料は、専有面積30平方メートル超50平方メートル以下の物件が23区で15万1461円だった。前年同月に比べて7.4%高い。30~50平方メートル以下の物件が23区で15万1461円だった。前年同月に比べて7.4%高い。前年を上回るのは28ヶ月連続で、2022年12月以降、最高値を更新し続けている。30~50平方メートルはカップルの入居を想定した物件が中心だ。上昇の背景にあるのが、小さな子どもがいる世帯による入居の増加だ。子どもが生まれる前後で戸建て住宅やマンションの購入を検討する世帯は多いが、分譲物件は価格が高くなりすぎている。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、23区のマンションは新築の平均価格が7月時点で1億874万円。若年世帯では簡単に手が届かない。
アットホームによると、住宅購入の資金をためるため、子どもがいても2LDKや3LDKを選ばずに、少し手狭で安価なカップル向けの物件を選ぶ傾向が強まっているという。広い部屋を求める単身者の増加も一因だ。新型コロナウイルス禍以降、自宅で快適にリモートワークできるように、十分な執務スペースを確保したい人が増えた。1Kではなく、寝室とリビングを分けた1LDKの需要が高まっている。アットホームが23年に18~29歳の学生・社会人を対象に実施したアンケート調査によると、社会人が家賃以外に部屋探しで重視したこと(複数回答)は「間取り・広さ」が50.6%に達した。