新NISA口座開設3倍、訪日消費最高!
2024.06.08
日本経済新聞社は2024年上期(1~6月)の日経MJヒット商品番付をまとめた。東の横綱は「新NISA」。個人マネー流入が後押しし、日経平均株価は3月に初めて4万円を超えた。西の横綱は円安とインバウンド(訪日外国人)がけん引する消費「円バウンド」。物価高を受け消費者の節約志向を映したヒットが目立つ。
日経平均株価がバブル時の最高値を上回り、株高に沸いた24年上期。物価高が続く中、将来をにらんだ資産形成への意欲が高まり、1月から始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)への注目が高まった。日本証券業協会によると1~3月の旅行消費額は1兆7505億円(速報値)で、四半期ベースでは過去最高となった。
株高が高揚感を生む一方、賃金の伸びは物価高に追いつかない。物価変動を考慮した実質賃金は3月に24ヶ月連続のマイナスとなり過去最長を記録した。先行きの不透明さから節約志向は鮮明になっている。日常の生活の中でポイントをためて使う「ポイ活」が活況だ。JR東日本が5月に始めたデジタル金融サービス「JREBANK」やカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントと三井住友フィナンシャルグループのVポイントの統合で誕生した新生Vポイントなど、新しいプレーヤーが注目を集めた。隙間時間にコンビニなどでできる単発の仕事を仲介するスポットワークサービスも、収入を増やしたい人々のニーズをつかんだ。メルカリが4月に全国展開した「メルカリハロ」は開始3ヶ月弱で登録者が500万人を突破。メルカリによると登録者の約3割は会社員・団体職員など、本業を持つ人だという。