戸建て価格上昇は都区部に限定
2024.05.27
3月に発表された2024年(1月1日時点)の住宅地の公示地価は前年と比べ全国で2.0%、東京圏で3.4%の上昇となった。一方、中古の戸建て住宅取引に携わっている業界関係者の間では、必ずしもそのような感覚を持っていない人が多くいる。都区部は値上がりが続いているものの、その他の地域は23年以降横ばい、あるいは値下がり傾向もみられる。
都区部は23年上期から横ばい傾向となった後、24年上期に上昇傾向を見せています。利便性の良さや、中長期的に需要が落ちにくいと考えられていることから、価格が上がりやすい環境にある。都心へのアクセスがよい横浜市と川崎市、さいたま市近郊は23年以降は横ばい、やや下落。一方、千葉市近郊は23年以降も上昇傾向が続いています。千葉市近郊が上昇しているのは、戸建て住宅がここ数年で大きく値上がりし、相対的に価格の低い千葉市近郊に需要がシフトしてきたことが一因だと思われる。
都区部のうち港区や渋谷区の高級住宅街は、海外の方からの需要も高いとされています。円安の効果もあり、国際的に見ても日本の不動産価格は割安とみられているため、このような好立地に対する海外からの人気は相変わらずで当面、都区部の価格は上昇する可能性があります。