中国、住宅在庫買い取り
2024.05.18
中国の何立峰(ハァ・リーファン)副首相は17日、不動産不況をめぐる解決策の一環として国内で売れ残っている住宅を買い取る方針を示した。地方政府が買い取った後に安価な住宅に転換して提供する。各地で積み上る住宅在庫の解消をめざす。
地方政府が売れ残ったままの住宅を対象に買い取る。住宅在庫の多い都市では地方政府が買い取ったのち、一部は低所得者ら向けの低価格住宅として提供する方針だ。中国人民銀行(中央銀行)は同日、住宅ローン金利の下限を撤廃すると発表した。これまで1軒目の金利の下限は最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)の5年物を基準に、これより0.2%低い水準だった。2軒目の住宅ローン金利の下限は2023年に引き下げ、LPRより0.2%高い水準としていた。銀行に金利の引き下げを促し、低迷が続くマンション市場をてこ入れしたい考えだ。中国共産党が4月末に開催した中央政治局会議で「不動産在庫の消化と供給量の合理化のための政策を検討する」と説明していた。住宅在庫や価格の値崩れが景気回復の足を引っ張っている。