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空き家20年間で1.5倍!

2024.03.03

総務省によると、全国の空き家は18年時点で849万戸と20年間で1.5倍に増えた。人口減が進む地方で深刻化している。

相続された住居の活用法が見つからず、放置されるケースが多い。地方の中古物件は単価が安く不動産会社も活用提案に消極的だった。国土交通省が売却・賃貸をする際の課題を複数回答で調べたところ、回答者の42.3%が「買い手・借り手の少なさ」を挙げた。「住宅の傷み」(30.5%)や「設備や建具の古さ」(26.9%)を懸念する所有者も多かった。

野村総合研究所は全国の空き家が38年に最大で2356万戸に達すると推計する。全住宅の3軒に1軒が空き家となる計算だ。対策は喫緊の課題で、政府や自治体が動き出している。そこに独自の技術やサービスを持つスタートアップが加わっている構図だ。

空き家の発生数を予測するAIシステムを手掛けるマイクロベース(東京・文京)は1月、空き家を売却するために適切な価格を予測するシステムを開発した。愛知県豊田市や東京都町田市と連携した。実際に売却された物件と売出中の物件を合わせて約2300軒分の情報をAIに学習させた。所在地や築年数、リフォーム状況などを踏まえ、販売価格に合わせた売却成功確率をはじく。実証実験では93%の精度で売却の成否を当てたという。

需要の変化を数値化することで適切な価格設定を促し、空き家の発生を抑える。システムは24年夏に不動産会社向けに発売する予定。愛知県と東京都以外にも対応できるよう、他のエリアのデータ学習を急ぐ。

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