建築費、人手不足で上昇!建設技術者は不足している!
2023.12.14
民間の建設工事費用が上昇している。建設物価調査会(東京・中央)が11日発表した東京地区の11月の建築費指数(工事原価)はマンションやオフィスビルなど主要4分野すべてで最高を更新した。生コンクリートなど資材価格の上昇は一服感が出ているものの人手不足を背景に工事現場での労働コストの増加に歯止めがかからない。
11月の東京地区の建築費指数(速報値、2015年=100)は、マンション(鉄筋コンクリート造)が前月比0.2%高い126.3と4カ月連続で最高を更新した。オフィスビル(鉄骨造)は0.5%高い128.5、工場(同)は0.6%高い128.2、住宅(木造)は0.2%高い133.2と、それぞれ最高値だった。マンション、オフィスビル、工場はいずれも前年同月比5%前後上昇している。住宅(木造)は2.6%高だった。11月の建設費指数の上昇について「工場現場の作業員などの人件費の増加が指数を押し上げる主要因となった。」(同調査会)
人材獲得競争も熾烈だ。リクルートの調査では、7~9月に転職した建設エンジニアで前の職場より給与が10%以上伸びた人の割合は34%前年同期比で5.2ポイント上昇した。建物の基礎を作るための型枠工事を大手ゼネコンから請け負う都内の工務店の経営者は「公示全体をこなすほどの人員がおらず、工事の一部のみを受けるケースも多い」と話す。